戸苅さん
心と心をつないで
愛知県の認知症グループホームにいる戸苅さんは、86歳です。
現役のケアマネジャーとして週に10時間非常勤として働いています。
教員を定年してから、ボランティアのヘルパーを始め、2000年の介護保険法が施行されたのを機に2級のヘルパーの資格を取ります。
その後、2回目で合格率30%のケアマネジャーの試験に合格したのです。
「とことんやる性格」の彼女は一度目の試験に落ちた後は、毎朝4時起き、1日5-9時間の勉強をして資格を取ったそうです。
今では、入所者1人ひとりの毎日の生活ぶりを記録したり、朝は前夜の当直日誌を点検、気になる点をチェックしたり、また他のスタッフのお手伝い、雑談の進行役をこなしたりと大忙しです。
自宅では高齢者のおしゃべりサロンを開いていて、多いときは20人ほどが集まるそうです。
戸苅さんは「私の方がケアされている」と言います。
彼女が86歳ということからなのでしょうか。
私自身、祖父母に対してはケアする側の立場で物事を考えたり、行動したりしてしまいがちです。
イライラ、バタバタする、そんなとき本質を突くよう深く考えさせられる一言が、祖父母の口から出るときがあります。
そしてケアしている、なんて視点にいる自分が恥ずかしくなるのです。
心にたっぷりの栄養剤を与えられてるのです。
ケアする側、される側、を超えて、誰もがケアしケアされている、そんな視点、姿勢でありたいものです。
『切抜き速報 高齢福祉編』 2009年9号52頁に記事転載
【編集部.K】







