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2007年03月24日

●理論と実践

「切抜き速報」は、「現場への貢献」を理念に、そして専門職の掲げる理念を編集方針の柱に置いた日本最大の「新聞切抜き情報誌」です。

私たちの送り出す情報が「現場への貢献」となることを絶えず願い、日々誌面作りに励んでいます。

 ただ、弊誌を読者の皆様のもとへ送り出すことに加えて、もっと他に私たちにできることがあるのではないか!?

そこで生まれた企画が、今回の「ブログ」を活用した「切抜きの現場から」の試みです。

 ブログの最大の特色である双方向コミュニケーション機能を最大限に生かし、読者の枠を超え、より多くの実践現場で活躍する人たちと交流していきたいと思います。 実践者から得られた知識・情報を誌面づくりに積極的に活用し、また私たちも積極的に情報を発信していきます。そのような交流の先にこそ、新たな「切抜き速報の意義」を見出してくことができると確信しています。

 では、私たちがこのブログを通じて発信できる情報とは何でしょうか?

 


「理論をいくら学んだところで、実践には何の役にも立たない」

そんな言葉を実践の現場に立つ人々から、しばしば耳にすることがあります。

確かに現場で起きる問題は、様々な要因が絡み合い、その複雑さといったら大変なものだと思います。

また、「個別性」という要因がさらに問題を難しくさせます。


あの人にはこの対応で上手くいったのに、この人では上手くいかない…。

あの時はこの対応で上手くいったのに、この時は上手くいかなった…。

「理論書通りになんて上手くいかないじゃないか!」

そんな声が聞こえてきます。


ただそれは当然起こりえることで、画一的でかつ万能な方法はもともとありえないと言えるでしょう。


理論とは、「普遍性」を求めるものです。


つまり、どんな人にも、どんな状況にも対応できるものです。

ただ理論とは、「普遍的な術=方法」を導き出そうとするものではありません。

この誤解があるがためにしばしば冒頭のような言葉が生まれるのではないかと思います。

注意しなければならないこと。


それは、


「理論は普遍的な『術』を見出すのではなく、普遍的な『思考=考え方』を見出そうとすること」


です。


どの現場にも、守るべき「理念」があることと思います。


保育の営みは、「子どもの健全な育ちのため」に。

教育の営みは、「子どもの人格の完成のため」に。

介護の営みは、「高齢者の尊厳のため」に。

etc.


そして、その「理念」の実現のための関わりが、日々、試行錯誤のなかで展開され続けていくことでしょう。

その試行錯誤する過程で柱となるものこそが「理論」であり、それに裏づけされた関わりこそが「実践」といえます。


誰に対しても、どんな状況であろうとも適切に対応ができる。(ここでいう「適切」とは理念に沿ったという意味です)


それは、その対応の柱に「優れた理論」があるからです。(もちろん、理論そのものが的外れなものならば、その実践も見当違いなものとなることでしょうから…)


そう捉えるならば、


「優れた実践は、優れた理論を内包する」


と言うことができそうです。


そして、その先にこそ理念の実現の可能性を垣間見ることができます。


ただ、優れた実践をしている方でも、


「最近の保護者はよく勉強していて、『経験上こうなんです』と言うだけでは納得してくれない」


という嘆きを漏らすことも度々です。


それは実践を裏付ける「考え方」を、「経験」という大雑把な言葉で流してしまい、「理論」として言葉にする作業を怠ったからと言えそうです。(経験を理論として言葉にすることはなかなか難しいことです…)


このような状況のなかで、私たちができること。


それは、今まで経験という言葉で流されてきた実践の根拠に、「理論」としてのかたちを共に見出し言葉にしていくこと。


または、新たなそして優れた実践の根拠となる「理論」を紹介・発信していくことだと考えています。

「優れた実践は、優れた理論を内包する」

そうである限り、私たちのこの試みは、現場の実践に必ず役立つことができるはずと信じています。


また、理念さえもまた、時代の状況の変化にしばし翻弄され、守り抜くことが困難であることも現実として多々あります。


私たちは同時に、時代の状況を伝え、その変化のなかで理念が揺らぐことに警鐘を与え、理念を守り抜くことの大切さを訴えかけていきたいと思います。

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