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2008年05月06日

●戦前の女性をはつらつと描いた映画

五所平之助監督の映画「隣の八重ちゃん」です。

東大生と弟の中学生(昔の中学生で、今なら高校生)のいる家族と隣の姉妹の妹のいる家族を描いた作品でした。中学生は野球部で甲子園を目指しています、その中学生と懇意になっているのが隣の娘の八重でした。中学生とは幼馴染で、まるで、姉と弟のように会話し、中学生の兄もさばけた性格で、とても恋愛感情など浮かび難い雰囲気の中で、隣同士の付き合いをしています。

八重子の姉が嫁ぎ先から、家に帰ってきます。演じているのは、岡田嘉子です。コケティッシュで、東大生にカマをかけるようなこともします。しかし、東大生は相手にしません。東大生を演じているのが、大日向伝という当時の二枚目です。その姉に少し嫉妬する八重子も描かれます。

これといった大事件が起こるわけでもなく、東大生一家は父親の仕事で朝鮮に行くということで、八重子の一家とも別れるというだけの話ですが、八重子を演じた逢初夢子という女優のはつらつとした演技に注目しました。戦前、松竹の家庭劇ですが、戦前というと女性はおとなしく、夫に逆らわず、家でも、静かにしているというイメージがありましたが、この作品を観て、そうではなかったことがわかりました。東京校外の一戸建て・庭付きの家でも、内風呂がなかったという発見もありました。八重子という女性の、媚をつくるのもでもなく、家に縛られるのでもなく、隣の家族と自由に行き来し、会話を愉しむということが描かれていたのです。戦前の再発見でした。

隣りの八重ちゃん
隣りの八重ちゃん逢初夢子 岡田嘉子 高杉早苗


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コメント

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